あれから一ヶ月

うちの犬が亡くなってから一ヶ月が経った。ここ何年かで最も悲しかった日から今までに地球は31回の自転を繰り返し、季節を移す軌道を進んでいる。だが、私はあの日から時計の針が進んでいない。未だに悲しい思いをしているし、胸が詰まる。

特に、最期に近い頃の動画を観ると心が張り裂けそうだ。

もっと早く病院に行けば良かったとか、もっと健康的な食べ物を与えれば良かったとか、思う存分の散歩をさせてあげれば良かったとか、数えきれないほどの後悔がある。

周りの人は、最期幸せだったと思うよとか飼い主さんがいてくれて安心してたはずだよ等の言葉をかけてくれる。私の周りの人達は優しいので、本心からそう言ってくれるのだろう。

しかし、私には未だに罪の意識がある。もっと長く生きれる時間を短くしてしまったと。

さらに罪深いことに、時間というものが少しずつ私の記憶から犬と過ごした時間の中で感じていたものを消し去っている。

だから、辛くても動画を観て忘れないようにしている。

体の温もりや、においや声が蘇ってくるからだ。


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世の中は便利なので、画像や動画などの視覚的感覚はいつまでも残せる。しかし、匂いや温もりなどの感覚は残せない。

腎臓が悪いと口から尿の匂いがするし、そもそも犬自体に独特の個性とも言えるような匂いがある。当然、温もりもだ。亡くなったら周りの温度によって組織変化するただの肉の塊だ。

だから、生きているときの匂いと温もりを覚えているということは、彼のことをまだしっかり覚えている証拠である。

我々は、毎日色んな人と出会う中で新鮮な思いをして楽しい思いをする。

しかし、それと同時に過去の者を少しずつ記憶から消していく。

私にはこれが恐いのだ。記憶からゆっくりと消えるのならば、そうならないようにしがみつきたい。

本音を言えば、もちろん生きてほしかった。

7/15,16〜別れの時〜

7/15日の日曜日は犬の部屋で起きた。午前四時くらいに痙攣が起きてその後は一旦落ち着いた。

夜は犬が鳴くたびに、体勢を変えてあげた。そんなことをしていたら自分もめちゃくちゃ眠くなってウトウト寝た。二時間くらい経って動物病院が開く十分前に家を出た。

診察の受付をし、一時間くらい経った時に看護師さんから呼ばれた。今日は犬はおうちにいることと、痙攣した時や鳴き叫ぶ動画を見せた。

その後、先生に呼ばれた。先生はこれまでの先生と違って院長先生だった。

まず、痙攣の動画を見せた。脳からくるものと腎臓からくるものがあるとのことだった。

次に、鳴き叫ぶ動画を見せた。まるで喋っているかのように鳴いたり、遠吠えみたいな声を上げている動画だ。

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私はこの様子の意味が全くわからなかった。痛くて悶絶しているのか、夢でも見ているのかわからなかった。目は開いているし言葉にも反応するから意識はあるものだと考えていた。もし、痛くて鳴いているのならかわいそうでこちらまで辛い。

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でも、院長先生はその動画を見て色々教えてくれた。

「これはもう意識がなくて声とかが自然に出ているだけです。痛みも感じてない状態です。これだと数日か長くて一週間でしょう」と。

とりあえず安心した。痛くて鳴くのだけは悲しい。そうではなくていわゆる昏睡状態的なやつだ。残りの生命力を出しているだけだ。

ここからは飼い主さん次第だと先生は言った。なんとか強引に生かすこともできるし、場合によっては安楽死も選択の一つだと。別にどれが正解だというのもないし全て正解ですと。

とりあえず、痙攣はかわいそうだから一回分の座薬と皮下点滴セットをもらった。座薬が効きすぎて逝っちゃう場合もあるかもと言っていた。それでも良いと思った。飼い主の願いとしては苦しまないで安心して逝ってほしいに尽きる。

早速家に帰り、まずはお尻から座薬を投与した。

その後に点滴を300ml入れた。

仕事のに行かねばならないので、両親によろしくと言い家を後にした。犬はまだその頃も鳴いていた。

仕事中はやはり気が気じゃなかった。でも、今朝も含めてやれることはかなりできたと感じていた。そして、意識がないのなら痛みを感じないうちにそして薬が効いているうちに逝ってほしいとも考えた。そのくらいの覚悟はできていた。

仕事が終わり、深夜前に自宅に帰る。その間に両親から連絡がなかったから、まだ生きているのかもと思った。部屋を覗くとかろうじて生きていた。

母が言うには痙攣は少しだけ起きたとのこと。もう、目は開かないとのことだった。

近くに行き、撫でながら「ポッキー!」と名前を呼んだ。耳がピクって動くが目は開かない。舌を出しながらなんとか呼吸をしていた。

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明日は家族みんな仕事だから逝くなら今夜のほうが良いかもと考えた。

一旦、ご飯を食べに台所へ行った。W杯の決勝を放送していた。ご飯を作ったり食べたり歯を磨いたりしている間に前半が終了した。

もういいやと思い、犬の部屋に行った。今夜も一緒に過ごそうと考えていた。

部屋に入って、ソファーを倒して、犬を軽く撫でた時にまた痙攣が始まった。だが、痙攣といっても後ろ足をピーンと伸ばして目が開いて、口を大きく開けるという明らかに違う感覚だった。

 

「今、死ぬ時が来た」と悟った。

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口を大きく開ける動作を何度かした。明らかに呼吸はしてない。苦しいんだと思い。「大丈夫、大丈夫」と声をかけた。そして、「ありがとう」って言った。

心臓に手をやると、鼓動がゆっくり弱まっていくのを感じた。

何度もありがとうと言いながら頭を撫でた。心臓もほぼ止まり、まぶたが自然に降りた。

一つの命が終わった。私の大好きな犬は旅立ったのだ。

2018年7月16日の午前1:11分か12分である。ポッキーという名前なので1:11分のほうがしっくりくる。

寝ている父と母に伝えた。母親は「えー!?うそー!?」と大きな声を出した。父親はちょうどトイレのタイミングで起きたらしく、トイレから出た時に亡くなったと伝えた。

そして、亡骸を見に来た。「いいワンちゃんだった」と言っていた。私もそう思った。亡骸を撫でながら、「ポッキーお疲れ様」と何度も言った。言いながら涙がどんどん溢れてきた。

 

ポッキーちゃん!!!

ついにその時が来てしまったね。ポッキーちゃんは最後、オレの声は聞こえたかな?

最後に、「ありがとう」って言ったんだよ。

最期は凄まじい闘いを見せてくれたよね。もう、いつ亡くなってもおかしくない状態のように見えたよ。

でも、最期は一応飼い主であるオレの前で息を引き取った。

ポッキーちゃんは、一人で逝くのは寂しかったんじゃないかな?

どうしても家族が一緒にいてあげられない時期も多くあって、寂しい思いをしていたんだと感じるよ。本当にごめんね。

だから、最期は一人で逝けなかったんだ。最期は苦しかったのかな?呼吸が止まったんだから苦しいに決まってるよね。最期に急に目が開いて口も大きく開けたりしたからとても苦しかったんだと思う。

でも、もし最期にオレがそばにいて少しだけでも苦しさが緩和してくれたら嬉しい。まさか、あれが最期の痙攣だとは思いも知らなかったけれども。

今朝から息を引き取るまで、命をつないでくれたと思うと本当に嬉しいし涙しか出ない。きっと苦しかったんだろうなって考えるとこっちも辛いよ。

でも、ポッキーの最期の痙攣の後、心臓も止まった後に目と口が自然と閉じたね。安らかな表情になった。

オレはまだ死ぬ経験をしたことがないから、死ぬ直前がどんな気持ちかとか苦しいのかとかわからない。でも、おそらく苦しいんだと思う。でも、最後に安らかな表情になるか苦しんだかは差が出ると思うんだ。

ポッキーは安らかな顔をした。それはポッキーがそれに値する素晴らしい活躍を生きている時にしたという証拠なんだ。

家族をいつも守ってくれたし、お利口さんだった。飼い主の言うことを聞いていたし悪いことなんて滅多にしなかった。本当に偉いわんちゃんだった。悪いことをしていたのは飼い主で、ポッキーちゃんに寂しい思いをたくさんさせてしまったし、病気に気付かずに放置していた。オレは最期にとことん苦しみ悶えればいいんだ。それが罪と罰なんだよ。

そんな悪い飼い主なんだけど、わがままなことを言わせてもらうと、ポッキーにはもっともっと生きて欲しかった!

ずっとこの先も一緒に居たかった!

家に来た時から最期まで、いつもポッキーを見るたびにかわいいなと思っていたんだ。ポッキーがかわいくない瞬間は一度もなかった!

だから、最期の二週間弱はポッキーとずっと居ることができて、自分がすべきこともできた。だけど、今はポッキーちゃんを失って本当に悲しいし寂しい。人生で今が一番悲しいかもしれないよ。

 

7/14~痙攣~

今日は父親が見守る日である。

朝起きて母が仕事に行き、犬の部屋の周りに打ち水をした。少しでも涼しくなってほしいためだ。

時々、犬の様子を伺うのだが、犬が8:45から痙攣し始めた。

パニックになった。でも、変に動かしたら良くなさそうだし、首もとをさすりながら「大丈夫、大丈夫」と声をかけた。痙攣はなんとか止まった。


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そのあとは、ずっと苦しそうに呼吸をしていた。

かわいそうだった。その頃ちょうど父が来たので様子を話した。犬がそこから変な行動を始めた。

横になりながら、キャンキャン言いながら走るように足をじたばたさせるのだ。いや、走るようにというか走ってる。そして時折、遠吠えのような声をあげたりする。

それをずっとやっているのだ。不思議だった。その後は一旦、仕事に行った。

仕事中はずっと気がかりだった。また、痙攣の発作が起きたらどうしようと。そのまま苦しみながら逝ってしまうのではないかと思った。

色々調べた。一応、脱水症状かもしれないと考えて水を与えるように父に指図した。

そしたら、奇跡的にも犬が水を飲んだとのことだった。既に水を飲まなくなって2日くらい経っていた。少し安心した。喉の渇きなどで苦しんでほしくないからだ。

何とか仕事を終え、帰ってきた。犬は幾分辛そうな表情をしていた。

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今夜は一緒にいようと決めた。寝れなくてもいいからそばにいてあげないといけないと感じたのだ。

その夜は本当に大変だった。激しい痙攣を何度も起こし辛かった。その後はひたすら鳴いていた。時々、体勢を変えてあげた。それでもキャンキャン鳴いて、五時間おきに痙攣を発動する。私も心が苦しかった。何十秒か動画を撮ったのでそれを動物病院の先生に見せようと考えた。

 

ポッキー、今日は本当に本当に辛い日だったよね。体が勝手に痙攣して苦しいし息もできないし本当に苦しそうだった。見ていられなかったよ。

オレは、ポッキーのことを撫でながら「大丈夫、大丈夫」としか言えなかった。後は心の中では、楽になってもいいんだよって考えていたんだ。

だって、ポッキーの痙攣は回数を増すごとに激しくなるんだもの。身体中がとんでも無いことになってたんだよ。しかも、痙攣後には苦しそうに呼吸をするんだもの。

こっちも本当に苦しかったよ。でも、一番辛いのはポッキーだよね。なんだかごめんね。それしか言えない。

オレの今の願いは、ポッキーには苦しまないで欲しい。苦しむ前に安らかに逝って欲しいなって思うよ。

ポッキーちゃんが辛い思いをしているとこっちまで辛くなるし、ポッキーちゃんの苦しみを背負えないのが悔しい。

ポッキーちゃんて頑張り屋さんだし、ワイルドなワンちゃんだからどうしても最後まで頑張っちゃうんだよね。でも、頑張らなくていい時もあるんだよ。ポッキーちゃんはすんごく頑張ってる。それは本当に嬉しい。でも、見ていて辛いな〜。早く楽にもなって欲しいんだよ。

ポッキー、一度痙攣をする前にこっちをはっきり見たよね。あの時「助けて!」っていう表情をしていた。それはそうだよね。一人で苦しみたくないよね。

本当にいつでもそばにいてあげたい。ポッキーが望むならずっとそばにいてあげたいよ。それしかできないんだけど。

7/13~不安~

今日も家族三人ともいない日であった。こういう日が一番不安だ。

急に苦しんだりしたらどうしよう。って考えると辛い。

朝に点滴をした。今日は一人でやった。大人しいのでそこまで難しくもない。

そのあとは少し庭を散歩した。歩くのはもちろん、うんちしそうな時がすごく辛そうだった。


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鼻から床に突っ伏してしまう。

少し目を離した隙に、倒れていた。

辛そうだ。辛いのに外に出たがる。動物の本能なのかもしれない。


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部屋に寝かせて不安なまま仕事に向かった。

仕事中は当然のごとく気がかりだった。庭に打ち水をし、涼しくなるのを願った。

午後七時くらいに母に生きてるかを尋ねた。「生きてる」と返事が帰ってきてホッとした。ただ、昨日辺りから水を飲まないからそれが不安だ。

ま、生きてるだけで嬉しい。

 

ポッキー、今日も生きていてくれてありがとう。今朝の散歩は大変だったでしょう。

床に突っ伏しちゃうんだから~。

その後は疲れたのか、穏やかな表情で寝てたねー。

お腹は大丈夫?タール便だから少し痛みもあるのかな?

ポッキーが痛いって考えるとオレも辛いよ。

明日はお父さんが一日いるから、甘えてね〜。

でも、水くらいは飲んでほしいな〜。脱水症状になっちゃうよ〜!

ポッキーは辛いと我慢するのかな?あんまり弱音を見せないよね。すごく偉いし学ばないといけない。でも、弱音を見せてもいいんだよ。苦しかったりしたら苦しいって訴えても良いよ。できる限りのことはしたいからね。

頑張ってね。

7/12~惨事~

今朝もいつも通り起きて、十時前くらいに点滴をした。ひとまずリラックスしていた。

その間に近くのドラッグストアに買い物に行っていた。

帰ってきたら、父親が「ポッキーが部屋のなかでうんこしてるよ」と言ってきた。部屋の中を覗いたら、それはそれは大変なことになっていた。自分のウンチを踏んで、歩き回っていた。部屋の様子はまるで襲撃現場みたいだった。片付けるのが大変だ。

一旦、犬を抱きかかえて外の水道場に行き、足とかを洗った。その後はシーツを洗って干した。

父親は足が痛くて手伝えないと言う。こんな時に使えない人間だな〜と心の中で思った。

その後は昨日と同じく、一緒に過ごした。一応、本とかを読んでいたが五分に一度はこちらの様子を伺ったり、立とうとするのでそれに付き合ってあげた。

今日はよく散歩した。家のお庭だけだけど、転びそうになりながら歩いていた。



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少し歩くと止まり、また少し歩くと止まるというのを繰り返していた。

キツそうだったのはうんちの時で、四本足で踏ん張るのだけど顔が倒れてきてしまう。そこを支えないと鼻を地面に突っ伏して辛そうに呼吸をするのだ。

支えられることはなんでも支えてあげたい。

夜も外に出たがっていたので、外に出した。


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やはり外が好きなようだった。実は昨日と今日が山場かと感じていたが、そうでもなかった。明日は独りぼっちだけど、がんばってほしい。

 

ポッキー、今朝はお騒がせだったね〜。

点滴を終えて一安心と思ったらとんでもなかったよ!

ウンチしたと聞いて部屋を覗いたら、予想以上の光景だった笑

ポッキー自身もウンチにまみれてたよ。久しぶりにシャワーしたね。足を洗ってよかったね!シーツとかはちゃんと洗ったんだよ。

ポッキーはどんな風に思ったんだろう?

ポッキーって優しい子だから、いつも吐いたりすると一旦小屋の中に戻って掃除が終えたら出てくるよね。気を遣ってくれてるんだよね。

でもね、気を遣うなんてことしなくてもいいんだよ!むしろ、こっちにたくさん迷惑かけてもいいの!オレもそれをお世話したいんだよ。

今はポッキーが生きてくれてるってだけで嬉しい。だから、色々迷惑かけてもそれを迷惑とは思わないの。

だから、気にしないで自分の好きなようにしてね!

それにしてもポッキーはお散歩が好きだね。ご飯を全く食べないのに動き回るじゃん!

今日は何回も外に出たよね。しかも、一回は自分の力で出たよね。窓をこじあけて笑 

お家の中からポッキーの姿見て驚いたよ。お家にピューマベンガルトラが迷い込んだのかと思った。

そこまでしてお外に行きたいんだね!暑いけど、散歩は好きなだけしよう。

7/11〜覚悟〜

 

今日は久しぶりの休みだった。しかも、明日もだ。犬と存分に時間を過ごせる。

朝は普通に起きて、皮下点滴をしてしばらく様子を見る。とても落ち着いているように見えた。


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相変わらず、何も食べない。昨日は仕事中に色々調べた。注射器で食事を流し込む方法や老犬に良いフードなどだ。かぼちゃとかが良いとわかり、昨日は母にかぼちゃを与えるように指示した。でも、やはり食べなかったようだ。

もう一つ、ハチミツという方法も書いてあり今日実践してみた。うちの犬は鼻のあたりを触ると舐める習性があるので、鼻の下あたりにハチミツを塗ってみた。ぺろりと舐めた。

これはイケるかもしれないと思い、ハチミツをスプーン三杯くらい舐めさせた。思いのほか、この作戦は成功したと思った!

ただ、ハチミツだけじゃ食道あたりで留まってしまう可能性もあるので水を飲んでほしかった。夕方十六時半くらいに家の周りを一周した。途中でウンチをしたが、タール便だった。タール便というのは黒いスライムみたいな便であり、腸からの出血が混じっており危険である。

この時、初めてタール便というものを見た。ショックだった。これはもう長くないなと悟った。そして疲れていたのでお家に戻した。水を結構飲んでいた。ホッとした。ハチミツが胃に向かうだろうと思って。

しかし、10分後に立ち上がって激しく吐き気を催した。ペットシーツの上にドバーッと黄色い粘液を吐いた。恐らく胃液だろう。ハチミツ作戦は失敗した。もう、胃袋も何も受け付けていないのかもしれない。

結構、ショックを受けた。排出もヒドいし摂取もできない。今日か明日が山場なのかもと勘付いた。

 

ポッキー、今日はずっと一緒にいたよね〜!楽しかった〜?

点滴を終えたあと、ずっとお部屋で一緒だったね。ポッキーって五分に一回くらいムクっと起きてこっちを見てるね。あれはどうして?何かを訴えかけてるのかな?

こっちの様子を伺ってるのかな〜?

とりあえず、オレがわかるのは一緒にいる方が安心するんだねってことかな~

この二日間は一緒にいるね。

あと、もう食べられないんだね。あれは見ていて悲しかったよ。もう胃袋が受け付けてないもんね。でも、ポッキーが一番辛いよね。苦しいし、大変だと思う。でも、必死に生きてるしお外に行きたいんだよね。わかってる。ポッキーが歩ける限りはお外にいこう。うんちするのも辛いよね。なるべく支えるね。

7/10〜兄弟たちのこと〜

今日は朝から晩までぶっ通しで仕事だった。

帰ってきたのは遅かった。犬の部屋に向かい犬をじっと見ていた。少し苦しそうだった。

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いつ息を引き取ってもおかしくはないが、明日と明後日は休みだから生きて欲しいと思った。

今日の昼間は母の友人が犬を見舞いに来たらしく母に色々聞いた。

ポッキーはこの方からもらったようなものである。この方の実家の犬が十三年前に五匹の子犬を産み、その一頭がうちの犬なわけだ。

母犬は交通事故で昔に亡くなってしまったらしい。兄弟の犬は五匹中二匹が既に他界してしまったとのことだ。

実はこのエピソードを聞いて少しだけホッとした。というのも私は犬という動物は一五歳くらいまで生きると考えていたし、うちのような雑種ならプラス二、三年は生きると考えていたからだ。

十三年で亡くなる運命があるうちの犬に対して申し訳ない気持ちと罪悪感でいっぱいだった。

だが、実は二匹の兄弟が他界しているということはそれなりの寿命だったのかもと思えた。

一般的に小さい犬が長生きし、大きい犬は十年すぎくらいで死んでしまう。心臓の負担が違うらしい。うちの犬は柴犬とコーギーと不明な犬のミックスである。

母犬は柴犬とコーギーのミックスなのだが、父犬は不明らしい。サクッと交尾だけした野良犬なのだろう。

そのためか、うちの犬は柴犬よりもコーギーよりも一回りデカイのだ。特に横になるとわかる。普通にデカイ。父犬は大きかったのかなーと思った。

それはさて置き、母の友人にとっては余命一週間から一ヶ月と言われたうちの犬はとても病気には見えないらしい。

毛並みはしっかりしてるし健康そうな身体つきだし、デカイしとのことで逆にびっくりしたようだ。

確かに、しばらく何も食べてない割にはよく動くし段差も降りることができる。まだまだ元気だと思いたいし、余命が一週間から一ヶ月ならば一ヶ月生きてもらいたい。

 

ポッキー、今日も生きてくれてありがとう。ホッとしたよ。明日と明後日はお仕事休みだから一杯一緒にいようね。

そういえば今日、春日さんが来たんだってね!でも、ポッキーは春日さんのこと知らないでしょう。てか、元気な頃にあってたら噛み付いていたよね。

ポッキーの兄弟は既に二匹が逝ってしまったんだって。ポッキーは三匹目ということになるのかな。でも、もう少しこっちの世界にいてね。

ポッキーが来た時はオレが中学二年の時だよね。しかも誕生日がオレの次の日だからわかりやすかったしずっと覚えてた。子犬の頃は可愛かったな〜。ポッキーは兄弟の中で一番食欲があるって聞いてたよ。

実際によく食べてたし、食べる時に近づいたらめちゃくちゃ怒ってたね。てか、一回ツマヨウジで鶏肉をあげていたらツマヨウジもろとも飲み込んだことあったよね笑。あの時、マジで焦って病院に行ったけど、多分ウンチで出るって言われて、実際にその通りだったね。お父さんがオレに見せるためにウンチを保管してたんだよ笑

あと、ポッキーの顔なんだけど最初はどちらかというと柴犬みたいな顔をしていたよね。途中からコーギーみたいな顔になった。今はまた柴犬みたいな顔してる。

てか、ポッキーの父親って誰?絶対デカイでしょ笑

なんで、柴犬やコーギーサイズのオムツが入らないで、大型犬用のオムツをしてるんだろう。絶対、大型犬の血が入っているよ笑

いやー、思い出すとキリがないね。とりあえず、明日と明後日はたくさん遊ぼう!オレは何とかして食べ物を食べさせるね!